昨日をもちまして実店舗の営業を終了しました。しめかざり展期間中も、大変多くの方にご来店いただき有難うございました。今年も店頭にご来店くださった皆さま、通販をご利用いただいた皆さま、マイホームや家づくり・オーダー家具のご相談をいただいた皆さま、私達夫婦それぞれからの無理な要求にも快く応じてくださった現場の職人方や、作り手の皆さま....心より感謝申し上げます。
夫は住宅や店舗のデザイン・オーダー家具の制作、私妻は実店舗とオンラインストアの運営・展示会の企画開催、夫婦がそれぞれの分野で自由に楽しく働かせてもらって、とても充実した1年になりました。ホームページやSNSを動かしているのが私妻になりますので、どうしても私の分野のおしらせに偏ってしまいますが、ヘリテージの根本を支えてくれているのは夫が手掛ける建物のデザインの仕事です。とても有難いことに、これまでに夫がデザインを手掛けた店舗を実際に見て、そのままヘリテージに足をはこんで下さるお客様が本当に増えてきました。年をまたいで、福津市畦町で家具店を併設する店舗兼住宅の建築が続きます。その次は、宗像市日の里でケーキ店を併設する店舗兼住宅の工事がスタートします。来年もさらに皆さまに喜んでいただけるような仕事を続けてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
福津市畦町「creachairクリーチェアー」加藤さんの、家具のショールームとそれにつながる住宅を新しく建築中です。むかって右側の木製の外壁側がご家族の住居、左側の四角の建物が店舗部分になります。店舗側の外壁は、最後に左官で仕上げていきます。
住居側の玄関からはいって、すぐにトイレ・洗面所・浴室、廊下を進むとダイニングとリビングが広がります。ダイニングの一角に、2階へ続く階段を設置します。
ダイニングの右奥、一段あがったところにリビングルーム。左奥の通路から、店舗側へつながります。
リビングの奥・一段下がったところには、施主である家具職人・加藤さん自ら収納を兼ねたソファを制作されます。床下・壁・天井には、夏を涼しく・冬をあたたかく過ごすために、しっかりと天然素材のウールの断熱材を敷き詰めました。
ダイニングから店舗側へ移動しました。こちらにもウールの断熱材を敷き詰めて、床は杉赤身材の下地の上に栗の無垢材、天井は杉の源平材を鎧張りではりました。
窓枠は、加藤さんが木取りから加工し、大工さんが現場でサイズを合わせて組み上げ取り付けしています。
先日、大分県杵築市・山香(やまが)にある青木奈々絵さんのアトリエをたずねました。
奈々絵さんは、「七島藺(しちとうい)」という国東半島でしか栽培されていない植物を使って、生活の道具を作られています。彼女の作品に出会ったのはちょうど1年前の今ごろ、私が個人的にオーダーしたしめ飾りがきっかけでした。当時、赤ちゃんを出産したばかりだというのに、美しい七島藺のしめ飾りを届けて下さって、初めて見る七島藺の美しさに衝撃を受けました。その後7月にヘリテージで行った「かご展」で初めて七島藺の鍋敷きやコースターをご紹介して、以来常設で取り扱っています。
今回初めておとずれた「山香」という地域は、絵に描いたような山間の里でとてものどかで静かな場所でした。(まるで私たちの住む勝浦が都会に見えるくらい!)そこで古い家屋を夫婦二人でセルフリノベーションした住まいに、家族3人で暮らしています。
七島藺でつくられた亀
日中は1歳になったばかりのやんちゃな男の子とドタバタと過ごし、夜寝かしつけた後に、夜なべして作ってくださったしめ飾りの数々。七島藺独特の艶々とした輝きがほんっとに美しい。
古い道具がさらりと飾られた室内は、とってもお洒落。わんぱく坊やも縦横無尽に動き回っていました。
大きな円座もありました。かっこいい!
ヘリテージでも人気のコースター。
子育てをしながら、七島藺工芸にはげみながら、なんとご夫婦で民泊「yamakaoru」を営んでいます。シンプルですっきりと整えられた客室は、とても素敵でしたよ。
土間の台所がまた素敵ー!大切に使い込まれた道具や、手作りの道具があちこちにありました。
七島藺以外の素材のかごもたくさんあって、家中のいろいろな場所でその役割をしっかりと果たしていました。
広い庭には、ニワトリや烏骨鶏がいて、毎日うみたてのたまごが食卓にあがるそう。
山香は思ってたよりも近くて、福津から高速で2時間くらいで着きました。民泊に興味のある方はぜひ、インスタグラムやホームページをのぞいてみてくださいね。福岡から泊まりに来てくださる方が一番多いそうですよー。忙しない毎日から離れて、綺麗な星空が広がる静かな場所でゆっくり過ごす時間は、最高の贅沢かもしれません。この日持ち帰った七島藺のしめかざりは、12月14日からの「しめかざりとお正月展」に並びます。とってもかわいかった奈々絵さんとそうすけくん、ありがとうございました。また会いにいきまーす。
https://www.instagram.com/nanae_nana/
https://www.instagram.com/yama.kaoru/
お正月の神様「年神様」をお迎えするためのしめ縄やしめ飾り。美しい紅白の水引飾りや、うさぎの土人形、縁起物の凧や、ガラスの鏡餅。版画のぽち袋や冬のポストカード。おいしいシュトレンに、ガラスのもみの木。今年1年の感謝を込めて、ヘリテージが集めた冬を彩るあたたかな手仕事をお届けします。いよいよ2022年最後の催しとなりました。今展も皆さまのお越しをお待ちしています。
表紙絵制作/版画工房みのむし
「愛媛県上甲清さんおわら細工 鶴と亀」
しめかざりとお正月展
2022年12月14日(水)~12月27日(火)
火水木金/10~15時
土日/10~17時
期間中店休日/12月19・25日
本日ももちまして「ラトビアの手仕事展」全日程が終了しました。期間中にお越しくださった皆さまありがとうございました!はじめの3日間はもちろん、今回は最後の3日間にお越し下さった方が本当に多くてびっくりしています。最終日の今日も、閉店時間まで途切れることなく来て下さり感謝の気持ちでいっぱいです。バスケットをはじめ、たくさんのラトビアの手工芸品が旅立っていきました。ここで出会った瞬間の感動を忘れずに、ずっと長く愛用してくださいね。
そしてこんなにたくさんの品を作り、はるか遠い日本まで送り出してくださったラトビアの職人さんたちと、私たちを繋いでくださった神戸のSUBARU・溝口さん、どうもありがとうございました!※「ラトビアの手仕事展」次回開催時期は、未定です。
福津市畦町で家具工房を営む「creachair クリーチェアー」加藤将輝さんの、家具のショールームとそれに繋がる自宅を新しく建築中です。徐々に形がはっきりして、建物らしくなってきました。左の平屋の建物が店舗、右の屋根3つの凸凹した建物が家族の住居になります。
住居部分の外壁は杉の無垢材(赤身上小無地)、店舗部分の外壁は左官仕上げになります。現在は左官の下地となる「木摺り板」をはっている状態です。
店舗の内部は、天井が高く明るく開放的な空間。上写真の左奥のドアから、住居へとつながっていきます。木製の建具を使用する場合は、いつもヘリテージで製作しますが、今回の現場では、施主である家具職人・加藤さんがみずから作られています。加藤さんのインスタグラムでも時々作業の様子を投稿されてますので、あわせてご覧ください。
https://www.instagram.com/creachair/
https://www.instagram.com/creachairshop/
住居側は、キッチン・リビング・ダイニング・洗面室・階段室・2階に家族の寝室など、必要な機能がコンパクトにまとまっています。天井・壁・床下には、ウールの断熱材が敷き詰められて、建物をあたたかく守ってくれます。
天井にもたっぷりウールの断熱材が見える
とにかく敷地が広い!来店されるお客様の車もゆっくり駐車できそうです。安心ですね。
まだまだ日中は暑い日が続きますが、早くも2023年の干支「うさぎ凧」が入荷しました!ミニサイズの凧「白うさぎ」「ひょうたんうさぎ」「おおぎうさぎ」の3種と絵葉書、と新登場の「シーサー」や品切れしていた「だるま」「ふくろう」「うそ」なども再入荷しています。定番のセミや十二支などもあわせて、現在ミニサイズだけで17種ありますよ。
「白うさぎ」が上向きなのは、凧凧あがれ~!と凧を見上げている様子から作られたそう。絵柄の可愛さはもちろんなのですが、裏の竹ひごの構造にもご注目を!とても美しいですよ。このひごの部分と手すき和紙を張るまでをお父様の竹内義博さんが、表の絵付けの部分をその娘梓さんがそれぞれ担当されており、全ての工程をお二人で手作業で作られています。
年末になると必ずといって言いほど、福岡県のローカル番組で特集される(来年の干支凧の製作が最盛期です、みたいな....)孫次凧。今年もヘリテージで販売させて頂けること、とても光栄に思っています。早速かごをたくさん使ってディスプレイしたら、とても明るくて楽しい空間になりました。皆さまぜひ店頭で、鮮やかな凧たちに元気をもらってください。
今回でなんと5回目をむかえる耕窯「毎日のうつわ展」。ずっと作り続けているものから、新しい試みまで、365日、毎日つかってほしい日常のうつわが約200点ならびます。是非会場のヘリテージへ足をお運びください。
耕窯【こうがま】
水口耕一、1981年福岡県北九州市小倉うまれ
作陶歴25年、夫婦で福智町に開窯して今年で15年目。
https://www.instagram.com/kou_gama/
先日の北海道東北旅の最終日、吹きガラス作家の片山悟子さんの工房をたずねました。初めて降り立った札幌は想像よりも都会で、博多の街に似ているように感じました。
その札幌市内にある片山さんの工房では、窯に火は入っておらず(私たちのために)作業はお休みの日でした。作り方を説明してもらいながら工房内を見学。ガラスの破片が散ってたり、たくさんの道具が無造作に並んでいたり、その様子を見るだけでも興味深かったです。
カラス作りにつかう道具いろいろ
コップや花瓶などの型ガラスの型。形もサイズもいろいろ
割れたガラスなどは溶かしてまた再利用するそう
久しぶりに会った片山さんは相変わらずお元気で、仕事というより友達とおしゃべりしに行ったような感じでした。ご家族の皆さまも、盛大にもてなしてくださりありがとうございました。ヘリテージでの片山悟子さん3回目の吹きガラス展は、来年5月に開催予定です。お楽しみに~!
先日の東北旅で、前日までの雨が嘘のように晴れ渡った8月17日、念願の「オズのかごバッグ」佐々木さんをたずねました。
初めてお会いする佐々木さんは、想像していたよりはるかに気さくで明るくって元気な方でした。(人見知り発動のわが子たちにもやんわりと絡んでくださって、まるで親戚のにいちゃんのようだった....)ヘリテージのお客様にも、よく女性が作られていると勘違いされることが多いのですが、ご覧の通り若い男性なのです。現在40歳、かご作りを始めて7年目。かごの世界ではまだまだ若手だと話す佐々木さん、かごの材料となる沢胡桃や山葡萄を、自ら山に入って採取するところから作品づくりは始まります。桜が咲くころから材料の採取が始まり、岩手県内をあたたかい所から寒い所へと、順に山や野を駆け巡って、その年に作る分だけ採取します。時には熊に遭遇することもあるそうで、文字通り体を張っての肉体労働!そうして採取した材料は、数ヶ月間しっかりと乾燥させます。店内にもたくさん出番待ちの材料がありました。
出番まちの山葡萄
佐々木さん以外にも、かごバッグをはじめ、古布や柿渋染めの生地をつかったあずま袋やコースター、ドライフラワー、縫製はお母様が手掛けており、長年作り続けてるだけあってセンスの良いものばかり。
しっかり乾燥させた後、編む直前に水に浸して柔らかくしているところ
柔らかくなった樹皮を刃物やカッターで、するするとカットしていきます。
持ち手の部分にはあけびの芯がはいっていて、それを包み込みながら編むような感じ。この編み方も、使ってるうちに壊れないよう丈夫にするため、試行錯誤の末に完成したオリジナルのもの。使う人のこともしっかりと考えて細部まで丁寧に作られています。
話をしながらもするすると簡単そうに編んでいく佐々木さん。あっという間に片方完成
私たち家族もすこし編ませてもらったのですが、これがとっても難しい。自分がやって初めてわかる作り手さんの凄さ!
沢胡桃の樹皮の表(白)裏(黒)をセンス良く組み合わせてつくられるデザインは、編んでるうちに変わっていくそうで、そのほとんどが一点ものになります。
完成したばかりのかごバッグは、ほんのり湿り気をおびていてやわらかい。これからパリッと乾燥させて、佐々木さんのお店に並ぶほか、当店のような全国の取扱店に届きます。楽しい時はあっという間。かご作りのほかにも、たくさんの興味深い話も聞けて、盛岡まで行って本当に良かったです。佐々木さん、ありがとうございました!
「オズのかごバッグ」佐々木さんのかごバッグは、ヘリテージ店頭・オンラインショップでもご覧いただけます。ぜひご利用ください。そしてそして、来年秋にはヘリテージでオズのかごバッグ単独展を開催予定。お楽しみにー!
https://heritage2407.thebase.in/
長らく夏休みをいただきありがとうございました。5泊6日で北海道・東北をめぐってきました。旅のハイライトはふたりの作家さんに会うこと!岩手県盛岡市ではオズのかごバッグ・佐々木さん、北海道札幌市では吹きガラスの片山悟子さんをたずねました。旅の前週、東北地方は大雨が続いて、本当に行けるかどうか心配でしたが、二人の作家さんが旅の前から道中までずっとサポートして下さって、無事に予定通りに楽しむことができました。古くからつたわる手仕事や工芸、九州とはちがう街路樹、雪国ならではの屋根や家のつくり、建築物、地域に根付く食べもの。旅の半分は雨降りでしたが、そのどれもが新鮮で、電車やレンタカーから見る車窓の景色もまた楽しかったです。ふたりの作家さんをたずねた際の様子は、またあらためてレポートしますね。
ヘリテージは、明後日8/23(火)10時より営業再開します。今週も皆さまのご来店をお待ちしています。
山口県の「版画工房みのむし」三野真紀さんに、かごとバスケット展のためのポストカードを作っていただきました。いつもこちらの想像をはるかに上回る素敵な作品を届けてくれるみのむしさん。今回もまさに!素晴らしく愛らしいものが届きましたよ。
今回の「かごとバスケット展」DM用のイラストから発展させたものが3点、「夏」がテーマのものが5点です。写真1枚目左上より時計回りにご紹介!
①大分県真竹の盛皿×えだまめ
②ラトビア柳伝統留めバスケット×フランス菊
③岩手県沢胡桃のかごバッグ×アナベル
④スイカ
⑤喫茶店のプリン
⑥コーヒーゼリー
⑦練乳いちごのかき氷
⑧クリームソーダ
天気が悪く暗いところで撮ったので、可愛さを100%できなかったのがとても悔しいので写真は後日絶対撮り直す訳ですが、とりあえず皆さんが待ちに待ったものが入荷しましたよーのおしらせです。材料費や道具費の価格高騰により、今回より販売価格が(税込550円)になります。何卒ご了承ください。いやむしろ、この1枚を完成させるのにかかる手間と時間を考えたら、もっときっとそれ以上の価値はあると思っています。明日7/19よりヘリテージ店頭でご覧いただけます。
連日たくさんの方に足をお運びいただきありがとうございます。最新の情報は毎日インスタグラムで発信しています。当ホームぺージとあわせてご覧ください。
https://instagram.com/heritage_fukuoka
今回の「かごとバスケット展」のために縫製家のhumanite(うーまにて)さんにあずま袋を作ってもらいましたよー!
「中がスケスケのかごバッグに合うあずま袋を作ってほしい。」店主の軽い声掛けから、想像のはるか上をいく丈夫で美しくかつ機能的なものが仕上がってきました。ガラス展のときのコースターに続き、いつも快く引き受けてくださって本当に信頼できる作り手さんです。あずま袋のディテールをご紹介したいのですが、2000字くらい要りそうなので、もうお店に来てもらって実物を見て・触れてもらうのが一番です。かごバッグと合わせて使っても良し、あずま袋単体で使っても良し、使いやすく工夫された彼女の手仕事をぜひご覧ください。5点限定です~
明日7/6からの「かごとバスケット展」準備が整いました。大きなものから小さなものまで、多数あるもの一点もの含めて300~400はあると思います。たくさんありますので、きっと迷われることでしょう。
時間に余裕を持って、お買い物に集中できるコンディションでご来店ください。
なお、当店は入口で下足から室内スリッパに履き替えていただくスタイルのお店です。素足にサンダルが気持ちいい季節ですが、汗や臭い・清潔感が気になる方は、靴下をはいて来られるか、その場で簡単にはける靴下を準備していただければと思います。また、日頃より小学生以下のお子さま(抱っこひもの赤ちゃんは可)の入店はお断りしております。写真・動画撮影も禁止です。上記2点の禁止事項については、過去にがっかりするような経験が何度もありましたので、秩序と空間維持のため一定のラインを引かせてもらいます。お願いごとが多くご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解とご協力をお願い致します。
いよいよ明後日7/6からは2回目の「かごとバスケット展」がスタートします。かご展に並ぶものはインスタグラムでご紹介していますので、当ホームページとあわせてご覧ください。
https://www.instagram.com/heritage_fukuoka
写真の激渋な手提げは、岩手県より届いた沢胡桃と山葡萄のかごバッグ。これだけの数を一度にご覧いただけるのはとても貴重な機会ですので(しかも納品2弾もある!)、一点ずつしっかりご紹介しますね。まず、山葡萄は右端の一点のみです(写真2枚目)一点ものですが、もの凄い存在感ですよ。
他9点はすべて岩手県産の沢胡桃のもの。白いほうが胡桃の木の樹皮の外側、濃茶のほうが樹皮の内側になります。細いもの・太いもの、白だけでやわらかく、濃茶だけでかっこよく、白と濃茶のミックスでおしゃれに、サイズも編み方も様々です。胡桃はとにかく香りが素晴らしい。自然の造形をそのままいかした芸術品のような日用品を、どんどん使って育てて欲しいです。自分がおばあちゃんになった時、艶々に育った山葡萄や胡桃のバッグを娘や孫に贈るのもとっても素敵。ぜひ毎日のおしゃれに取り入れてくださいね。